IT技術の進歩により、様々な業界でITが活用されている。膨大な情報量を短時間で的確に処理するには、ITの活用は必要不可欠であるためだ。
例えば医療機関などで用いられるシステムでカルテを例に挙げてみる。これまでは、かなりの数の患者のカルテを紙カルテに手作業で書き、それをきちんとした場所に保管しておかなければならなかった。これには大幅な時間と場所が必要になるうえ、紛失してしまったらお終いだ。しかしこの紙カルテを電子カルテにするとパソコン内ですべて管理できるため、保管場所に困らず、紛失してしまうことはほとんどない。パソコンに入力する作業や患者のデータを呼びだしたりする作業は慣れるまでは難しいかもしれないが、慣れてしまえばかなり便利に活用できるだろう。
ただ、そこで問題になってくるのは費用だろう。確かに便利で使いやすくても、このIT設備費用は決して低費用ではない。医療業界のカルテを例に挙げたが、IT設備に対する費用がかかってしまうのは、どこの業界も同じだろう。もっと低費用になればさらに広い範囲でITが活用されるかもしれないが、そうもいかず、まだまだIT設備投資に踏み込めない企業や施設は膨大に存在している。便利でなおかつ低費用というのをどこの業界も望んでいることだろう。しかもIT技術は常に進歩しており、最新技術がどんどん生まれている状況だ。
システムの管理などのコストがもう少し抑えられ、幅広い業界の様々な企業が低費用でITサービスを受けられるようになれば、もっと便利な世の中になっていくだろう。
そしてITサービスの提供を仕事としているエンジニアもまた、コストダウンにつながるサービスや製品を世の中に生み出していくことが求められるだろう。